久しぶりに「ABC公査・雑誌販売部数比較表」(2016年1月~6月)を見たのだが、なんといっても目を引いたのはVivi、CanCam、JJ、Rayという、いわゆる赤文字系雑誌マーケットの壊滅ぶり。これにはビックリした。

河童先生は今からちょうど5年前に『「赤文字系雑誌」衰退という世相』というエントリーを書いたのだが、この時の上記4誌の部数は以下のようなものだった(2011年1月~6月)。

ViVi 25万1,000
Cancam 14万8,000
Ray 11万4,000
JJ 7万6,000

そして以下が今年の1月~6月まで。

ViVi 112,191(前年同期比 79%)
Cancam 68,197(前年同期比 69%)
JJ 66,004(前年同期比 87%)
Ray 60,595(前年同期比 95%)

4誌合計でいうとざっくり60万から30万へ、ほぼ半減。
だけど、たった10年ぐらい前はCanCam70万(押切もえや蛯原友里の大ブーム)、ViVi40万、JJ40万、Ray15万ぐらい、つまり150万部以上のマーケットがあったのです。その時から比べたら……。

ちなみにこの10年前のCanCamは春や秋のファッションシーズンだと1号あたり4億ぐらいの広告が入っていた。JJでも3億ぐらい。でも、いまはおそらく2、3千万でも入れば御の字でないかと思う(当時のCanCamは勢いにのってAneCanを創刊したけど、これも11月発売号をもって休刊)。
赤文字系のシュリンクぶりは凄い。
これはもちろん少子化、スマホの普及が第一の要因。
またブランドからファストファッションへの変化も大きな要因だろうけど、これは景気とも密接にリンクしている。
実は赤文字系雑誌を読んでブランドに憧れていた女子の場合、親はほとんど「分厚い」と言われる中間層だった。ところがいまやこの中間層が崩壊していると言われているわけだけど、期せずしてこの若い女子の志向の変化はそれを証明しているんじゃないかと河童先生は思う。

ところで、CanCamと入れ替わってここ数年、バブル状態にあったのがVERYだった。
これはJJ→CLASSY.と経由した女性が結婚、子育てに入った頃に読む雑誌。
編集長が女性に代わってからぐんぐんと部数を伸ばし、同時に広告収入もアップして、「一人勝ち」と言われるようになった。
そして確かにこの女性編集長の誌面作りは素晴らしかった。
ただ、最近、河童先生は、ひょっとしてこのVERYの絶好調はCanCamバブルと関係があったのではないか、つまり10年前にCanCamを読んでいた人がVERYや流れてきた可能性はあるのではないかと推測するようになった。

というのもCanCamバブルとVERYバブルはちょっと現象的に似ているんですね。
そして今回のABCを見るとVERYがはっきりと部数減に転じている。

VERY 178,491(前年同期比 88.88)

となると、この部数が今後、どのように推移していくのかは要注目だと思う。
少なくともいまVERYが考えなきゃいけないのは、第二のCanCamにならないこと。
ただ紙媒体全体が衰退傾向にあり、とくにファッション誌のように広告を含めたビジネスモデルが危機に瀕しているなかで、簡単に歯止めをかけられるのか?
はっきり言えるのは、あまり時間はないということ。