昨日の日経の地域経済版「沖縄・九州」に「苦戦の新電力 手探り オール電化 九電に対抗」という記事があった。

 

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この記事によれば、九州電力は「オール電化の再開などで攻勢をかける」のだそうだ。

九電は川内原発再稼働に固執し、鹿児島県知事の運転停止要請にも首を縦にふらなかったが、元々の企業姿勢とともに、この「オール電化攻勢」もまた原発にこだわる一因なのであろう。
というのも、原発とオール電化住宅というのは、切っても切れない関係にあるからだ。

・誰も通らない裏道(2007/07/19)
原発事故とオール電化住宅

上記のリンク記事にも書いたが、原発というのは一度運転を始めると出力を100%に維持する必要がある。でないと原子炉内が不安定になるからだ。
するとどういうことになるかというと、深夜の時間帯は電力が余ることになる。この電力余り対策としてひねり出されたのがオール電化である。
つまり九電が今後、これで攻勢をかけるということは、原発の再稼働をさらに進めていくということと表裏一体なわけだ。

電力会社は「オール電化は安い」というセールストークをするが、これは「原発は安い」と論理と同じレベルのまやかしである。

そしてもう一つオール電化で重要な問題点は、災害時のライフラインを一本に絞ってしまうことの危険性だ。つまり、オール電化は災害等による停電が起きればその時点でジ・エンドである。
上記の日経記事によれば、みやま市は「安い都市ガスがない」そうだが、だったらプロパンも使用すればいい。こちらはなにしろ各家庭に一つずつ設置できるのだから、災害には大変に強い生活インフラと見ることができるだろう。
たとえ停電になってもカップラーメンをつくるためのお湯を沸かすことができるというのは、私も東日本大震災の時に実際、その有り難さを実感した。

ならば新電力は九電のオール電化攻勢に対抗しようとするのではなく、むしろその負の側面を強調するべきで、それが新電力を使いたいというユーザーのニーズとも合致するのではないだろうか。